最近のCM曲は何となくわかりますし、ビートルズには割と詳しいのですが、それ以外はほとんどさっぱりです。
でもこの曲は例外的に好きです。
曲自体や歌詞、オリジナルのアレンジも好きですが、The Banglesのカバーアレンジが特に好きです。
動画はこちら↓
Youtubeで見ると歌詞もあります。
歌詞&曲の魅力
◇サビ&間奏のコード
オリジナルだとDm→C→B♭→Am、The BanglesのカバーだとFm→E♭→D♭→Cmのコード進行が多用されています。
ちなみに調べたらD♭のところがC♯になっていましたが、カバーはヘ短調なのでD♭のほうがよいかと。
下降する系のコード進行が無条件に好きなのでその時点でいいなあ~って感じです。
しかもそこに乗せられている歌のメロディー&ギターが印象的。
◇'hazy shade of winter'を歌詞に入れるカッコよさ
いや、というかまず曲名がカッコいいのか。
英語の単語・フレーズの中でも圧倒的に好きです。メロディーともよく合ってますし。
hazyは「かすんだ」という意味。
辞書で調べたら英検1級レベルの単語らしいです。どうりでここ以外で見たことないはずだ。
ズィもシェもウィも日本語で普段言わないから新鮮ですね。語感が冷たさを引き立ててくれてます。
あと、オリジナルもカバーもアメリカ人だからwinterのterの発音があまりはっきりしていなくて、若干引っ込んだ感じなのもいいです。
◇歌詞全体の世界観
夢を持って生きていた人が成功できずに年を取り、希望を失ったものの平気な振りをしようとしている、でも確実に冬(人生の終わり?)は近づいている…といった歌詞です。
まあ考察したり一言でまとめたりするのは野暮ですが。
オリジナルはともかく当時若かった女性バンドが歌っていたのはどうなのか?という気もしますが、個人的にはこういう歌詞こそ女性が歌ったときに重みがあると思います。
ちなみに特に印象的な表現は
what's (what has) become of me
carry your cup in your hand
の2つです。
前者は英語を勉強していて出てきて感動しました。例文を見ても基本的に暗いイメージの言葉のようです。英語の熟語って凄いなあ…って感じ。
後者は解釈が人によって異なるようです。というかよくわからん。
ただ、言いたいことが何となく伝わってきます。
カバーの魅力
※全体的にライブじゃなくてレコード音源の話です。
◇ロックっぽいスピード感と演奏
オリジナルが哀愁漂う晩秋の男の後ろ姿のイメージなのに対して、カバーの方はすでに真冬の吹雪の中にいるのか??という激しさです。
テンポも速いですし、ボーカルの声の高さにも純粋に緊張感がありますし、ギターの歪みとかも味を出してます。
◇多様なパーカッション
もはや何を使っているのかよくわかりません。
静かなパートではベル系(?)のものを使っているのか、冬の雪(というか日本のクリスマス)っぽさが出ています。いや、クリスマスと違ってなんか不穏ではありますが。
あとは最後の方の間奏ですね。普通のスネアの代わりに高めで抜けのいい音を使っているのが印象的です。
◇声(ハモリ)
当時のメンバー4人全員がちょっとずつ違うパートを歌っているようです。
個人的には最低音と最高音の人の声が好きです。
ぱっと聞いてどれが主旋律なのかよくわかりません。サビに関しては本当は主旋律ではない方のメロディーの方が認識しやすいのではないかと。
ちなみにメインボーカルの人は、他の曲を聴くと声が結構違います。他の時はちょっとハスキーで夏っぽい、クールかつかわいい感じだけど、この曲だけ凄くカッコいいです。
結構昔の曲ですが、今聴いても古くないですよね。
これからも時々音楽の話書けたらいいなあ。
※追記
この曲の歌詞、「今は色々苦労しているけれど希望を信じているふりするしかない、そうすれば今よりはきっとましになるはずだ」っていう風にもとれますね…
オリジナルの発表年代からしても、夢を追う若い人視点っていう気もしてきました。
受け取り方によって違う物語になるのもよいですね。