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2022年9月21日水曜日

【漫画】暁のヨナで重要だと思う伏線・小ネタまとめ【ネタバレ】

 1巻表紙が好きすぎるので載せておきます↓


あくまで一読者の感想なので至らない点があると思いますが、広い意味での伏線色々をまとめていきたいと思います。超ネタバレ注意です。

どなたかがどこかに書いてたのの受け売りですが、暁のヨナはわかりにくいというわけではないけど余計な説明がないところが魅力だと思っております。ということで野暮ではありますが気づいたところをメモしていこうかと。

1話ごとの感想と被っている部分もありますが書いていきます。気づいたら追記していきます。


◆赤い星が昇る(1話→105話)

多分一番分かりやすくて有名なやつ。

1話の1ページ目にヨナ(のはず)のシルエットとともに「赤い星が昇る」と書かれています。

そして105話タイトルが「あかい星が昇る」。

105話は、ヨナ誕生の日(と思われる)に緋の光の星が登場し、それをゼノが見ていて、四龍の他メンバーにも会いに行って…というゼノの夢の中の回想シーン。

さらには、189話でも「あなたは 赤い星のもとに 生まれた子」というフレーズが出てきます。

極めつけは194話。自分以外の未来が見えるというヨナの母カシは、イル(ヨナの父)と自分との間に赤い星が降りてくるのを見ます。

雑にまとめると赤い星はヨナの象徴ということですね。


◆母の形見(1話〜→189話(、190-197話))

ヨナがずっとつけている耳飾り。

189話で意味深な感じで耳から取れて落ちてしまい、拾っています(このシーン好き)。

そして浮かび上がってくる母の姿。

この形見を通してヨナはいつも守られていたのかもしれないと思わされるシーンです。

ヨナは母のことが気になり、ヨンヒの手記を読みます(190話から197話)

そして親たちの秘密を知ることに…。


◆想いを返す(2話→177話)

これ、気づいた時うわああってなりました。

2話では、

ハク「どこへでも行きますよ あんたが生き延びられるなら

それが陛下への 想いの返し方です

と言っています。

そして177話。

ヨナからの告白(176話ラスト)後、177話でちょっとした回想が挟まれるのがなんとも言えず良い。

まだハクが風の部族と共にいた頃、アヤメと話しているシーンです。

好きな人はいるけどどうこうなりたいわけじゃない…と少し言葉を濁しつつ言うハクに対し、

アヤメ「その人もハク様に 想いを返してくれればいいのに」

というのです。

一見177話の中だけで回想シーン→現在、と繋がっているだけに見えていましたが、2話を読み返していてそこでも出てきていることに気づきました。

伏線回収というよりも、ハクがずっと心の中で大切にしていることなのではないかと思っています。


◆謀反(3話→12巻、13巻)

3話で、

「火の部族は隣国から武器を買い占めているらしいぞ」

というセリフがあります。いわゆる噂話です。

そして12巻。いよいよ雲行きが怪しくなってきます。

火の部族のカン・スジン将軍は、自分こそが緋龍王にふさわしいのだと信じて疑わず、謀反を計画しています

70話(12巻)ラストでは、火の部族軍&それと手を組んだ千州軍vsスウォンの戦いがついに勃発してしまいます。


12巻に至るまで、他にもちょいちょい怪しい描写は途中の巻に挟まれているのですが、なんと3話からもう出ていたとは、という感じ。


◆お腹が空いてるヨナ(4話→176話)

かなり小ネタです。これに関してはどうでもいいかもと思いつつ笑

4話では、ヨナ、ハク、スウォンの3人で雪遊びをした翌日寝込んでしまい、おそらく夜になって起きたらお腹が鳴ったというシーン。

176話では、ヨナはやっとクルエボから解放され(というか逃げ)、怪我もしているということでテントで休んでいたシーン。実はずっと寝ていたわけではなく、起きていたのにハクと顔を合わせるのが恥ずかしいのか(思い出して赤面しています)、布団に潜っているという感じです。

幼少期の回想(4話)と本編の時間軸(176話)で相当年齢も違うのですが、ほぼ同じタッチでセルフパロディ的に描かれているという、珍しいシーンだと思います。


◆神官イクス(11話-14話→193話)

11話(2巻ラスト)。

ユンが崖から落ちたヨナたちを助けてくれます。

そこでボロボロな格好の神官イクスも登場します。

12話(3巻)では神官がユホン(前王(=ヨナの父)の兄、つまりヨナの叔父さん)の手によって城を追い出されるに至った経緯が簡単に語られています。

ここで一応理解はするのですが、あまり何がどうなっているのかよくわかりません。

13話、イクスがヨナに四龍についての予言を伝えます。

14話、ユンとイクスの回想シーンがありつつ、ヨナ、ハク、ユンでついに旅に出ます(その旅が長かった…。)

以降、ユンとはずっと行動を共にしますが、イクスはあまり出てこなくなるので忘れてしまいそうになります。

が、193話(34巻)で名前が出てきています。15ページで一瞬姿も出てきますね。

ヨンヒ「見習いのカシという少女とイクスという小さな男の子を探してほしいんです」

ということで、190話から197話の親世代の話の回想シーンで、やっと、どういう流れで色々とこんなことになったのかがわかるし、その中でイクスの名前が一瞬登場するわけです。

イクスは、ヨナたちの旅の原点ということで実は重要人物だと思っています。


◆ゼノの過去とか(42話→100話-105話)

42話、ゼノ登場。

それまでの四龍の他のメンバーの登場が、なかなかしっかりしていたので、ここで拍子抜けしてしまった方、多いのではないでしょうか。(私はん?何これ?ん???と思いながら読んでました)

ゼノはめちゃくちゃぬるっと登場します。

鹿肉を食べようと手を合わせていたらいきなり隣に手を合わせているゼノ(お腹が物凄く鳴っている)が…。

初登場からわかることとしては、いきなりヨナを「娘さん」と呼んでいること、服がボロボロなことです。

そして17歳(?)とは思えない言動の数々(もっと子供っぽいようでかなり大人っぽい)。

娘さんと呼んでいることに関しては、ダブルミーニングだと思うんですよね。

緋龍の生まれ変わり的な意味と、普通に若い女性に対する呼び方(そっちで考えるとあんまり普通じゃないような…)と。


そして100話から105話。ゼノの秘密が明かされます。

簡単にいうと、

・ゼノは体が傷ついた時に強い力を発揮する

・ゼノは元の緋龍の時代からずっと生きている

・かつてカヤという女性と結婚していた

あたりですね。

そして、四龍の性質が何代も何代も細々と受け継がれていることを把握しています。

そう考えるとあの登場が一番自然だし、他と比べて緩急がついていて引き込まれますよね。


この100話から105話で、この漫画、なんか凄いぞ…!!となって一気にハマりましたね。ええ。


2022年2月28日月曜日

【感想】漫画『大奥』が面白すぎたので一番好きなキャラを紹介

男子だけがかかる赤面疱瘡という病がもし江戸時代に存在していたら…?という仮定の元、一般庶民から歴史上の偉人まで、200年くらいにわたって色々な登場人物の人生が描かれている一大スペクタクル。

よしながふみさんの作品です。(追記:2023年にドラマ化されるだと?!)

初めは江戸時代の義理と人情とか、恋愛とか、政治のこととかそういう部分に惹かれて読んでいましたが、中盤では学問や医療の話が重要になり、まさに今と同じような感染症との戦いの歴史が描かれていることに感動し、一気に読み進めてしまいました。(幕末になるとまた主題が変わりますが)

…そんなわけで、医療編、大好きです。

というわけで(?)、私の一番好きなキャラは平賀源内先生です。

あの自由奔放さ、天才さ、どこかインモラルな色気を醸し出しているところ。

物語中でどんどん時代が移っていくので、何かと若い頃と年を取ってからでは性格や容姿が変わってしまう登場人物が多く、読み進めるのが悲しくなったりもするのですが、源内先生は最後まで美しいままでした。(と言いつつ、やばい人物は大体若い頃から片鱗ありますけども)

…登場する(作中での)年数が短いからというのもありますが、でもやっぱり一番自分を貫いた人の一人だと思います。(※追記 ぱっと見で勝手にそう思ってたけど別に短くない)

あの怪我(&自主規制)させられた直後でさえ妙に落ち着いていて、でもやっぱり哀愁も危うさもあって…。

女性を口説いているシーンもドキドキして好きですが、個人的には青沼に相談したシーンが好きです。ふわふわしているように見せかけて、自分の頭脳に物凄いプライドを持っているのが伝わってくる感じが。考えてそれを人に伝えられなければもう自分ではない、という感覚、本当にわかります。

そして…。

青沼(生まれて初めて抱きしめた女があれかあ…)

ってええ…

いやわかるけど…

からの。

…あんたが無事で良かった

ん?ちょっと情が湧いてる?

そしてだいぶ時が経って床に臥せっている源内のシーン。青沼に会いたいという。

いつものらりくらりと生きていた源内にとって、恐らく唯一心を許した男性だったのではないかと。

不思議な交流、心を惹かれます。作中、恋愛でも友情でも親子兄弟愛でもない、特別感のある関係性が色々と描かれていますが、その中でも大好きです。

独特のふわふわした口調、最期まで健在でしたね。最後まで子供みたいな人だったとのちに言われているのがすべてだと思います。


そして、この2人と2人を取り巻く人々の力によって、11代将軍が男性になるというのも面白い。将軍が青沼のことをしっかり覚えていて恩を感じているのもよい。

最初の方から、家斉は女性だったら史実と比べてあまりにも別物すぎないか…?ということで勝手に男性なのではないかと予想していたのですよ。

まあ、歴史的な話はそこだけじゃないですよね。私はあまり歴史に詳しくないですが、ポイントポイントで史実をしっかり再現していることだけはよくわかります。

江戸時代の珍事件の数々まで上手く絡められていて、どこかでもしかしたらこんなこともあったかもと思わされるというか、実際こうでなくても歴史には語られない様々な出来事や事情があるのだと改めて気付かされますね。


ちなみに、最初の方は最初の方で好きだし、幕末編もそれはそれで好きです。

やっぱり初期は伝説的(?)な強キャラが多いし、あとは真ん中あたりまで読んだ人は最後まで読むことをおすすめします。ラスト、開放感が半端ないです。本当にカタルシス。それまで特殊な状況と怒涛の展開をとりあえず受け入れて浸っていたのが、いい意味で現実に帰ってこれます。現代だからこそ響くメッセージ性を持った作品であることが改めて伝わってきます。そして、そこまで生き残って登場する人たちは初期とはまた違う意味で強キャラ感が凄い。

(最初の方だと家光、最後の方だと胤篤が一番好きです。家光は一番表情が豊かでリアリティを感じると同時に手が届かない存在に感じるところ、胤篤はシンプルにラストシーンで惚れました笑)


最後に。

色々語りましたが、個人的には、そこそこの長編でありながらずっと絵柄がほとんど変わらないところが実は凄いのではないかと思っております。おかげで最初から最後まで同じ熱量で入り込めました。(アニメとかでも絵柄が変わると見る気をなくすタイプなので…)

2021年12月13日月曜日

暁のヨナ 第7話「心におさめた槍」感想&考察

※最新巻までのネタバレを含む可能性があります。

たまには個人的などうでもいい話でも書きますと、今日、炊き立ての白いご飯を一気に食べようとしたら体の中(胸のあたり?)をやけどして苦しい思いをしました。胸が苦しいってこういうことか。…皆さんは気を付けてください。


7話、ハクの見た目が一番少年漫画っぽい印象があります。

全体を通して1人だけ少年漫画感が強いと思っているのですが、7話は特になんというか…、冒頭から目がキマってて八重歯描かれてますし。

…あ、風の部族の一少年にちょっとだけ戻ってるのかも。

冒頭、ハクはお金の計算をしています。なかなかレアシーンの気が。

テヨン「兄ちゃん お姫様守ってるのも金目当てって聞いたけど本当か?」

やばいなあ…。ヨナの世界、子供あんまり出てこないけど出てくると大体とんでもない発言してるよね。

そして帰ってくるムンドク。

ムンドク「その時お守り出来ず口惜しい」

あ、このシーンやん。テウ達にヨナの正体がバレたの。

ムンドクがこんなふうに言う相手、ヨナしかいないっしょ。

人目を憚らずにヨナを抱きしめるムンドク、相当感情が動かされてることが窺えますよね。

ヨナ「あんなに美味しいごはん 初めて食べた」

これまでいくらでも贅沢をしてきたであろうヨナが既にこう言うようになっているの、グッときますね。

そんなところへ帰ってくるヘンデ。

ムンドク「ヤツらはスウォン様を王に即位させたがっている」

ここのコマで一気に5話あたりの暗い空気が帰ってきます。

“父上を殺したスウォンが この国の王になる…⁉︎”

なんと言っていいかわかりませんが、やっぱりヨナにとって父って特別なんだなあ。王ってだけじゃなくて。

ムンドク「スウォン様を王に認めてしまったら ハクに国王殺害の疑いがある事も認めてしまう事になる」

…本当にそうなのか?逆じゃね…?読解力がないからわからぬ。

ムンドクはスウォンが何か抱えてることに気づいてるとは思うんですけどね。でも知らない。でも自分が知ることじゃない。…というのを全てわかった上で、一般にみんなが思う「長老」のどっしりと構えた態度でしっかりやりきっているように感じますね。


場面は切り替わって火の部族の人々の方へ。

山の中。黒々と(黒じゃないと思うけど白黒の漫画の中ではそう)茂る木の葉。

テジュンってよく見ると独特な目をしてますよね。

テジュン「風牙の都に着く前に商団をツブせ」

ここの横顔、テジュンの頭のリボン(じゃない気がするけどそう言っておく)がなんか怖い伸び方してて怖いっすね。うん。

なのにその直後には残念な猫みたいな目をしているという笑

テジュン「ヨナ姫を手に入れていれば 玉座は私のものだったのに」

後にテジュンとヨナが結婚していたらというifが巻末に描かれましたが、別に玉座があなたのものになっても幸せにはなれませんよ。玉座が欲しいと言いつつヨナのこと好きですからねこの人。ええ。

フクチ「マジでゆってんの」

この小さいツッコミ、最高。このコンビが物語を通してずっといい味を出してくれてますよね。


場面は再び戻ってヨナの方へ。

倒れるテヨン。商団が襲われたという知らせ。


緊迫した空気の中でのヨナの心のつぶやき。

”火の部族の後ろには空……王族がいる”

”敵にまわしたら風の部族はただでは済まない”

”もう誰かが死ぬ所を見たくない”

ひゃーすごいねえ…。こういうの見ると190話あたりの展開はこの時点でかなり完成されていた感じしかしない。

ヨナ、幼少期のことは何をどれくらい覚えてるんでしょうか。

ハク「今戦争すんのは許さねえ この件は俺が必ず何とかする」

ここのハクの顔、後々のものとはまた違う鋭い表情をしていて好きです。

かっこいいハクが大好きな部族たち。この人たち一番ふざけずにはいられないよね笑

ヨナ「私に何か出来る事……ない?」

ハク「女官殿はもーちっと色気を身につけるこったな」

ここで名前は出てこないものの恐らくアヤメと思われる女の子が登場。

かなりのサブキャラですが、アヤメ、好きなんだよなあ…。女性キャラの人数が少なめながらみんな個性的で魅力的な作品ですが、その中で出番は少ないのに全く見劣りしないと思ってます。

ここから150話あたりのあのエピソードに繋がっていくと思うと感慨深いですし、ハクもこの頃ヨナがああなっていくとは思ってないよなあ…。


場面は変わって夜、ハクとムンドク二人だけに。

ハクが大人の会話をしているシーンは意外と珍しい。

武力の強さとヨナといるときの色気の印象が強いハクですが、政治的なことにも意外と向いてそうと思ったり。

スウォンを承認し、ヨナを風の部族の人間として生かす。

ハクが自分一人で放浪する覚悟を告げるシーンです。

1コマずつすごく複雑な表情をしてますよね。憂いと怒りと覚悟というか…。

ハク「風の部族長ソン・ハクの最後の命令だ」

ムンドク「御意」

左目から静かに涙を流すムンドク。

わちゃわちゃしたシーンも戦いのかっこいいシーンも恋愛シーンも好きですが、こういうシーンによって作品が締まる感じがして惹かれます。


第6話→https://hana00000.blogspot.com/2021/12/6.html

感想&考察一覧→https://hana00000.blogspot.com/p/blog-page_23.html

2021年12月9日木曜日

暁のヨナ 感想&考察 第6話「風の部族」

 ※最新巻までのネタバレを含む場合があります。

放置しすぎた…。この感想シリーズ、見てくださる方が現れるとも思っていなかったので1巻分が終わったところで終わってしまっていたのですが…。続きを書いてみようと思います。


テウとヘンデの初登場回。ごく個人的に成人男性キャラ(16歳以上)の中でテウが一番かわいいと思ってます。あ、でもちゃんと強そうというか、厳しい部分も持ってそうだよね。シンアいわく小さいハクなわけだし。

それにしても背中くっつけ合って寝てるって仲良すぎじゃないですかね。

風の部族の人々は性別にかかわらず派手な耳飾り、髪飾り(?)をつけている傾向にあります。中でも羽の飾りは「風」の象徴なのかなーと。結構部族ごとに個性ありますよね。

草凪先生がコメントしてた背景というか風景の部分もいい感じ。日本の山奥とかも昔こんな感じだったりしたのかなあ…。

モブ「誰?この子」「ハク様の女?」

ハク「違う 城の見習い女官だ」

モブ「名前は?」「出身は?」

ここでヨナ、倒れます。そもそも疲れていたうえに混乱したのだと思いますが、結果的に正解な行動かと。ここで正直に答えたり、答えられなかったりしたらやばいですからね。

いやあ...それにしてもこの頃のヨナ、か弱いですねえ。少女漫画かよって感じ(少女漫画です)


そして五部族招集。ハクとヨナの話題に。

勘ぐるスジン将軍に対して…。

ムンドク「何が言いたい 火の部族の若僧よ」

ひえー…カン・スジンだって十分年ですよ。

スウォン「もし彼らを見つけたら城に連絡を 許可なく危害を加えたり外部に公表したりなさらぬよう」

なんというか、当たり前だけどスウォンはここらへんしっかりしてますよね。まあ、将軍たちではなくテジュンっていう自由すぎる子(?)がこのあと勝手に引っ掻き回すんですけども。

スウォンの目的は国を強くすること。ぶれてませんね。

ここからケイシュクが新王に関して「スウォン様しかおりますまい」と言うまでの流れるようなバトンタッチ、多分これまでに何度もアイコンタクトだけで心の中でシミュレーションしてると思います(?)

みんなが同意していく中、ムンドク長老の前にスウォンのカットが挟まれるのがいいですね~。最初からあなたの反応しか見てませんよ感があります。

そしてムンドクが「眠い」と言ってはぐらかすのも秀逸。長年生きてるからこそ動揺を表に出さないというか、余裕がありますよね。

…で、その後のスウォンの表情の変化が1カット1カットずっと怖い笑

最初見たときもちょっと怖かったし、真相がわかってから見てもやっぱり怖い。鋭い表情も白々しい表情もお手の物(?)みたいな。

やっぱりあなたお父さんの血を引いてるだけありますよ。一見似てないけど。

五人が去った後のスウォン。

「孫のようにって言ってくれて 嬉しかったです ムンドク師匠」

ようやく素に戻るわけですが、ちゃんと師匠って呼んでるのが実はスウォンらしいですよね。実力ある人のことは素直に尊敬してる感じが。

ちなみによく見ると、そのちょっと前、馬に乗って去っていくムンドクの後姿を見ているであろうカットからスウォンの目にちゃんとした光が戻ってます。


場面は変わって再びヨナの方へ。

ヨナ、エフェクトがキラキラというかほわーっとしすぎてて他のシーンと別人に見えます。まじで。

そこに現れるテヨンがかわいいんだけどハクの言葉遣いの荒さをしっかり受け継いでてギャップがいいですね。

ハクの友達なのかというテヨンの問いかけに対し、「たぶん」というヨナ。

テウ「そんな…愛人とか恋人は無理にしても」

ヘンデ「多分友達って視界にも入ってねーッス あわれハク様超片思い…」

ここのテウの言い方、たぶんすでに察してる気がするんですよね。この2人ならイベント(武術大会的なアレ)のときとかに遠目にヨナを見たことがあってもおかしくないし、ヨナが赤い髪ってことも知ってそうだし、ハクが大切に扱ってますし、タイミングがタイミングですし。

思わず従者と口を滑らせそうになるヨナに対し、小声で諭すハク(諭すと言っていいのかわからないけど)。

ハク「いい子だ…」

なんか不覚にも笑ってしまいました。のちに関係性が変化していくというのもありますが、そうじゃなくてもハクのキャラがこのころと後で変わっている気がしてしまうという。

赤面しながらテヨンの顔を覆っているテウと赤面しながら自分の顔を覆っているヘンデ、かわいすぎる笑

城でのハクがどんな人かと聞かれ、色々正直に言ってしまうヨナ。笑っている皆を見て微笑むヨナ。

ここ、ヨナ史上ビジュアルが一番美しいシーンの一つだと思います。ぼーっとしてる感じもあるのに女王の風格がどこかにありますよね。不思議。

それに見とれてるハク。結構見とれてるシーン多いよね笑

そしてそういう時、ハクの髪の毛とか着物が淡めのトーンで描かれてることが多いです。

…あ、ここまで読んで初めて気づいたんですけど、ヨナ、このときあの母の形見をつけてないんですよ。あんまりちゃんと見たわけじゃないですけど、結構寝ててもつけてたりする印象があるので、それでいつもと違う感じがするのかしら、とか思ったり。


また場面が変わって洗濯をしようとするヨナとハク。

川が枯れてる…!?

最初見たときはやべえ!事件だ!!と思いましたが、2回目だと、あーあ、って感じですね()


今回はこんなところで。また次ものんびり更新していきます。読んでくださってる方本当にありがとう。

第5話→https://hana00000.blogspot.com/2021/05/5.html

第7話→https://hana00000.blogspot.com/2021/12/7.html

感想&考察一覧→https://hana00000.blogspot.com/p/blog-page_23.html

2021年5月30日日曜日

暁のヨナ 感想&考察 第5話「ただ息をしているだけ」

※最新巻までのネタバレを含む場合があります。他の話へのリンクは最後にあります。

ここまでの4話があまりに情報量多かったのでここでやっと落ち着ける…なんて思って読み返したら別の意味ですごかったです。この話。

隠れた神回だと思ってます(そもそも全部神回説ありますが…。私の中ではマニアックな隠れ神回が3回あります笑)

やっぱこの話の主人公ってハクなんじゃないかなって錯覚しそうになっちゃう。いや、5話に限ればそうと言っていいかもしれない。

ここからは考察抑えめにして情緒たっぷりに感想を語りますね(?)


まずはタイトルのところのイラスト。強い目をしたヨナ。今後の変化を予感させます。

そして最初の方のお風呂(?)シーン。珍しくヨナが脱いでます。…いや、この後もそういう時はあるにはあるのですが、なんか蛭に噛まれた足といいヨナの人形のような表情といい、他シーンとは異質なものを感じます。

違うといわれそうですがあえて個人的な感想を述べますと、00年代の美少女が出てくる電波ゲーとか鬱ゲーみたいな雰囲気なんですよ(プレイしたことないけど印象が)

正直ちょっと怖いです。この感じのまま話が進んでいかなくて本当によかったです。


…と、ここで、32巻巻末のおまけ漫画をちょっとだけ紹介。

「連載開始時にヨナ初代担当さんとのやりとりで色っぽいシーンを入れると言ってたけど未だ実現してない件について」

四代目担当Tさん「色っぽいシーンこれからも待ってますよ!」

草凪みずほ先生「いや暁のヨナはもうそういう空気じゃないし…」


あー、だからか。なるほど。この後色っぽいシーンが出てくるかもしれない世界線(?)のシーンだったのか。

(このあとの巻で色っぽいシーンは確かに出てきていませんが、ハクとヨナがちゃんと精神だけでなく肉体的にも惹かれ合ってる感じが描かれているというか、ちゃんと生き生きとしていて私はそっちのほうが好きです)


’姫さんはあのままだろうか? 食事もせずただ俺に手を引かれて歩くだけ まるで人形だな’

タイトル「ただ息をしているだけ」そのものって感じ。なんか凄く痛々しい。


ヨナがスウォンからもらった簪を見つけるハク。簪がなくなっていることに気づくヨナ。

ハク「何か 落とし物でも…?」

ハクを見つめた後首を振るヨナ。

ハクの冷たい目が突き刺さる。ヨナが首を振っているのは、ただ単にハクに悟られたくないとも取れますが、ハクが隠したかも?と思った自分自身を否定しているようにも見えます。

まあとにかくハクのその態度普通に怪しいから笑

5話全体を通して基本的にヨナの視点からは何も語られないのが怖いし魅力的です。


’いらない あんなもの 絶対にいらない’

黒い背景に白い文字。

’ヨナ’

この2文字の周りだけが白い背景に。

’私は好きですよ ヨナの髪 暁の空の色です’

白くて明るい絵に。ここで唯一、ヨナがそのセリフを思い出していることがわかります。

ハクのどす黒い心の声が聞こえてきたように思ったヨナがそれを振り払って、思い出の中のスウォンという明るい存在に向かっていくみたいな演出じゃないですか、これ。まるで光に向かっていくかのような感じでふらふらと簪を探しに行ってしまうんです。

でも現実には毒蛇の巣窟に迷い込んだだけ。

助けに来たハクに対してハッとした顔をするヨナ。そう、助けてくれたのはハクなんですよ。この瞬間にヨナはほんの少しだけ現実に引き戻されるというか、変化の第0歩(?)みたいな感じがします。


ハク「姫様のお探しのものはこれか?」

ハクが言うと、ヨナの顔に影が宿ります。

そして簪が無事なのを確認すると少しホッとした顔になります。

さっきの光と闇の描写と同じままです。

ハク「俺はスウォンを許さない」

ハク「だがそれ以上に 俺はあんたに生きてほしい」

このセリフ、実質自分が隠したことを認めてるんですね。その上で謝りはしないと。生きてほしいからそのために返すと。わかりやすいシーンもいいですが、個人的にこういうところがハクの一番かっこいいところというか、自分を貫いているところだと思ってます。

そして…。

’何でもいい 今は あんたを繋ぎとめられるのなら たとえそれが 未だ捨てきれない想いでも’

ここですよ!!ここ!!!!

喋ってないけど名言。間違いなく屈指の名モノローグ。


簪を見つめたあと、ヨナは無表情のまま蛇に噛まれたハクの足を見つめます。…そう、変化していないようで微妙に周りを見る気力が戻っています。というか、後々になってよりその傾向が強くなっていくのですが、ハクの傷には敏感なんですよね。

手を伸ばすヨナに対して、「大丈夫ですよ」と一言、ハクは触れさせません。今となってはこんなこと絶対ないですよ。絶妙な距離感。

最後はハクが故郷の風牙を目指していることが判明して終了。次回風牙編に入ります。


第3話&第4話→https://hana00000.blogspot.com/2021/05/34.html

6話→https://hana00000.blogspot.com/2021/12/6.html

感想&考察一覧→https://hana00000.blogspot.com/p/blog-page_23.html

2021年5月23日日曜日

暁のヨナ 感想&考察 第3話・第4話

 ※最新巻までのネタバレを含む場合があります。他の話へのリンクは記事の最後にあります。



3話、4話は対になっている部分があるので1記事にまとめてみました。

城からの逃亡を続けるハクとヨナの回想シーンがメイン。3話はハク視点、4話はヨナ視点。

まずは個別に細かいところを考えてみます。


◆3話

ヨナ「死んだら……許さない…から…」

ヨナがハクに言ったセリフ。ハクは驚きと悲しみと愛しさが混じった表情をしているように見えます。

いや、わからないですけど。とにかく最新巻まで読んだ上で戻ってくると特にここら辺はヨナよりハクの方が表情豊かに見えてくるんですよね。


そして回想シーンへ。

ハク「嘘つけこのぽよん」

えー、このセリフがここの見開き1ページの中で一番好きです笑

ギャグなんだけどこの頃のハクの悪ガキっぽさとかナチュラルに拗らせてる感じとか伝わってきます。


まあとにかくここのシーンで描かれているのは、ハクは貴族とか王とかと関わりたくなかったということ。

イル王が作り上げた見せかけの平和への不信感(で合ってるのかはわからないけど…)もありつつ、ハクは本来の性格的に政治に向いてないんですよね。(代わりに他の部分はめちゃくちゃ有能ですし、人を惹きつけるカリスマ性もあるので最終的にどうなっていくことか)


そしていよいよヨナの話へ。

‘昔っから この姫さんといると 俺は調子狂って仕方ない’

昔っていつだ…?まあ、子供世代視点の回想シーンって基本的に一番古いのがハクとスウォンがが9歳くらいの頃なんですよね。

わからんけどとりあえず15歳当時ですでに相当拗らせてるやん。この言い方。


テジュンが初登場します。最初はなんだこいつって思ってました()


ムンドク「お前…何をイラついとるんだ」

ハクがまだ悟りを開ききる前の貴重な映像となっております笑

ヨナ「昼間はごめんなさい 私がふがいないから怒ったんでしょ」

え?なんだって?安定の勘違いですね。まあこの時のヨナは普通に子供だから仕方ない(?)けど。

旅に出てからとちょっと違うのは、ヨナの発言に対して、ハクが思考が追いついてなさそうな表情をしているところかもしれません。

ヨナ「仲直りの賄賂ね」

ハク、よく見ると照れてます。

漏れ聞こえるモブの会話から、カン・スジンがすでに謀反を計画していることがわかります。こっわ。


テジュンとハクがヨナを取り合う(?)レアな少女漫画らしいシーンへ。

テジュン「本当に可愛らしいですね ヨナ姫は」

えーここで余計な考察を長々としてみます笑

3話だけでなくこの後もずっと私の中で気になっているというか注目していきたいポイントなのですが、ハクはヨナに直接可愛いとは言わないんですよね。なんとなく今後はあっさり言うかも?とも思いますが、気持ちを伝えるまでは安易に言わないように、どころか思わないようにしていたのではないかと。

実は、時系列で言うとかなり前(3年前?)である番外編1(157、158話の間)で、「あんまんで丸々太って可愛い」とか言ってますが、さすがにこれは悪口すぎるのでノーカウント笑

1話の最初の方でも「いいんですか?可愛くしとかなくて」とか言ってますけどやっぱり素直じゃない言い方しかしません。

逆に正直なのは、153話「たまの晴れの日」でジェハとの会話の中で「まあ可愛いけど」と言うのと、176話「聞こえた?」でお腹が鳴っているヨナが布団から起きてくるシーンで内心(かわいい)と思っているくらい。

153話なんて、ジェハに開き直ったって言われているくらいですからね。

そんな人間だからこそテジュンの「可愛らしい」という一言が引っかかりそうだなーなんて。というか、シンプルに二人の性格の違いがよく現れているシーンなのかも。


テジュン「まるで子猫のような力で抗われると ますます触れたくなってしまいますよ」

ハクはどのシーンでもヨナの貞操の危機には素早く反応します笑

さらにここの面白いところは、10話「紅い髪」との対比だと思います。(10話のことを書く機会があれば詳しく書こうと思います)

止めに入ったハクの「俺の姫」発言に対するテジュンのポカンとした顔、ちゃんとこの頃から実は悪役の顔ではないという(10話の柱=公式曰く、「バカな子」らしいですから笑)

あ、ヨナに好きって言われてしっかり照れてる少年ハクの表情、めっちゃ三白眼な感じ、萌えです(こういうノリで書こうと思って始めたのに全然純粋な感想書けてない…)


テジュン「ならばその実力 今ここで見せてみよ」

お互い名乗った後。改めて見ると何も考えないで言ってそう。


イル王はテジュンの刀を手で掴んで止め、出血してしまった手を後ろに隠します。

ここでタイトル「うしろ手の強さ」回収、というわけですね。この回に限らずちょいちょいタイトルが凝ってますよね。

この時からハクはずっとイル王への忠誠を持っていて、あの152話の告白シーンでもそんなことを言ってます。


えー、すでに長いけど次行きます。

◆4話

3人で雪遊びをして風邪を引いた幼い頃の思い出の話。

スウォン「お団子出来ましたっ」

スウォン「何だか奇怪なもの出来ましたっ」

スウォン「…ヨナ」

ヨナ「あっ 元気だよ」

ヨナは母親を亡くした直後で元気がありません。一方ハクとはこんな感じ。

ヨナ「雪だんごの的にちょうどいいわ」

ハク「ほーう」

スウォン「さすがハク ヨナが元気になりました」

ここ、全員重要な会話&行動してますね(全部読み返して初めて気づいてる)

この時からスウォンは、ヨナを元気にできるのはハクの方だと気づいているわけです。

あと、ヨナはこの頃からちゃんと(というか幼い頃の方が逆に?)おしとやかな子じゃないんです。このシーンを見ればハクの告白直後に剣でやり合ってるのも自然に見えてきませんか?

たったこれだけのやり取りで全部結論でてる…。


雪遊びをして案の定(?)体調を崩すヨナ。

モブ「病を怖れて我が娘にすら近づけないのではないか?」

スウォン「黙りなさい!!」

ハク「王は王だからな」

ここのスウォン、他のシーンではあまり見られない、毅然として強い口調で言ってます。

スウォン→何も知らないくせに軽薄に悪口を言うなんて許さない、ハク→実はこの頃からイル王を認めている、という感じでしょうか。

ユホンがまだ生きていた時なのでイル王の恐ろしい部分はまだ知らないわけですが。だからこの時は純粋にヨナを守りたい気持ちの方がメインかな、とも思います。ただ、スウォン自らイル王に手をかけたくらいですから、この時から自分で真実を見極めて行動したい、みたいな部分は一貫しているはずです。

そう、このシーンが(子供世代視点の)回想の中で一番今のスウォンの片鱗が見えているのではないかと勝手に思うんですね。それがどの方向に向くかの違いなのかなあと。

あ、195話「最後の願い」を読み返してみたのですが、カシが亡くなって(ユホンとヨンヒが会話して)からユホンが亡くなるまでたった2か月なんですよ。このたった2か月間が16歳になるまでのヨナを支えていたわけです。…ってかここで自分から城に出向くあたりスウォンさすがしっかりしてるなあ。


その後布団の中でお腹が鳴っているヨナ。

ハク「でっかいぐぅだな」

ヨナにはたかれます。

…あれ、これ176話と同じ状況では…? ゆるい絵で描かれている赤面したヨナだけびっくりするくらい絵が似てます。

あ、この時も実はハクはかわいいと思ってたのか。なるほど。(そもそもヨナに意地悪なこと言ってる時だいたい可愛いと思ってそうではある)

それにしても176話では二人とも成長しましたねえ。


病が治った後の会話。

ヨナ「あーあ 治っちゃった」

ハク「残念そうだな姫さん」

ヨナ「別に」

スウォン「私は残念です」

ハク「姫さんの隣で寝られないからか?」

スウォン「ヨナの隣はいつでも寝れますけど」

ヨナ「えっ」

スウォン「私はずっと ずーっと あのまま3人で風邪ひいて寝てたかったです」

長いけどしっかり抜粋してみました。

スウォンは人間みんな好き。…いや、でもやっぱりヨナとハクは二人とも特別、みたいな感じ。

で、ヨナさん…?これはどっち…?スウォンのこと好き(というか憧れてる)なのは確実なんですけどね、実は無自覚のうちにすでにハクのこと好きなんじゃないかなあっていう絶妙すぎるライン。


幸せな夢は束の間、目が覚めると現実は山の中。

さらに場面は切り替わってスウォンのいる飛龍城へ。

スウォン「直ちに追っ手をかけます ーーいや 放っておきましょう」

スウォン「我々には早急に やらねばならない事があります」

初見の時はふわっと読んでたので気づいていなかったのですが、スウォンはここでも葛藤しています。そしてのちに起こるいろんな事件をすでに察知しています。真実を知ると「早急に」、という言葉が悲しく思えてきます。


ラスト。スウォンは(多分)空から正面へ目線へ移動して鋭い表情に、ヨナは軽く俯いて涙を流し、ハクは空を見上げています。

ここでも雑にタイトル考察を。「遠い空」は色々意味がありそうかも。

スウォンとハクが見ている空は、今お互いがいる遠い場所=現実であると同時に遠い思い出でもある。スウォンはそれを振り払うようにし(ヨナとハクを切り捨てる)、ハクは見続けている。ヨナはまだ思い出(夢)の雪空の中に閉じこもっている、みたいな。

この時点ではハクの方がヨナより現実に向き合ってるんですけどね。ヨナの場合この後向き合えるようになっていくのですが、ハクの方はさっさと復讐の決意を固めてしまったので苦しむんですね。

まあわからないけど3者の違いが表れているのは確かです。


◆3話と4話を合わせて

最初に読んだ時は正直「いきなりなんか回想が本格的に始まったぞ?」くらいな感想でした。

2回目に読むとめちゃくちゃ情報量多いじゃんってなります。

簡単に3話、4話をまとめると、「この後もハク視点、ヨナ視点の話増えてくよー。二人とも主人公みたいなものだよ〜。スウォン視点はほとんどないけど第3の主人公だから頑張って読み取ってねー」ということかと。

◆ハクとヨナの視点の違い

過去の2人の視点の違いというか世界の広さの話。3話、4話の登場人物をまとめるとわかります。

ハク→ムンドク率いる風の部族(みんな家族で友達)、王と貴族(面倒な存在)、ヨナ(特別)、スウォン(特別な人の特別な人であると同時に個人として尊敬)、そしてヨナの専属護衛をつとめると決めた時にそれらへの見方が微妙に変化

ヨナ→スウォン、ハク、父、(母)、その他大勢

ハクの世界は、一個人が一生に知る世界として十分な広さがあります。そして本人はあくまで将軍(それも凄いことだけど)。スウォンと違って、自分の好きな人たちだけ守れば十分に思えてしまう。逆に、自分の好きな人たちは誰も切り捨てたくない。

それに対してヨナの世界はもともととても狭いです。それがコンプレックスでもあり、のちに広い視点を手に入れる原動力ともなっています。

ちなみにヨナと母(カシ)について。またいずれ語ろうと思いますが、ヨナとカシとはイヤリング(ピアス?)によって結ばれています。多分あれ形見ですよね…?どんなに傷ついたとしても、綺麗な服に着替えたとしても、ほぼずっとイヤリングはつけてます。ヨナの中でイルほど鮮やかな記憶として残ってはいないものの、繋がっています。母の存在というのは一番大事ですからね。もし今後長期的に外すようなことがあれば重要な変化と思って良い気がします。


◆それぞれのラストシーン

3話ラストではハクがいずれ城へ戻ることを決意、4話ラストではスウォンが「城を出た彼らには何もできないから放置」と言う。

これは…いずれ戻るフラグではないか…?!(そして実際戻ってくる)

4話の方は強引な読み方をしましたが、実際、ヨナ達がものすごい働きをするものだからケイシュクが警戒して戻ってこいという流れになるわけですし。

この辺を読み直すうちに、178話からのえ、戻っちゃうの?ええ…?という気持ちがだいぶ薄れました笑


というわけで今回は終わり。いや長いよ。誰が読むんだよこんなの。せめて文章上手くなりたいよ。


前(第2話 感想&考察)→ https://hana00000.blogspot.com/2021/05/2.html

次(第5話 感想&考察)→https://hana00000.blogspot.com/2021/05/5.html

感想&考察一覧→https://hana00000.blogspot.com/p/blog-page_23.html

2021年5月22日土曜日

暁のヨナ 感想&考察 第2話「ちぎれた絆」

※最新巻までのネタバレを含む場合があります。最後に他の話へのリンクあります。



2話はハクとミンスの会話から始まります。

ハク、寂しそうな横顔をしていますね。

こういう細かい描写、いいですね。

そして…

ハク「幸せになってほしいと思ってる」

という台詞と血塗れた剣の絵が重なります。場面転換の仕方すげえ。


この後のスウォンによる解説は後々(34巻くらいになって)詳しくわかるので置いておくとして、気になるのはヨナが話すところ。

ヨナ「私は… スウォンを忘れることは出来ないと 父上に 伝え…たくて…」

2話の間中ずっと冷たい目をしているスウォンが唯一表情を変えるコマです。ここでも微妙にスウォンの心の揺れが見えますね。

確かにこんな状況下で愛の告白にも等しいことを言われたらびっくりしますけども。ヨナはこういうところで普通に言っちゃうから凄いのかも。


そこに現れる兵たち。

よく考えたらスウォン本人が、兵と一定の距離を保った状態で(?)一人で忍び込んでるのもやばいといえばやばいのですが、相手が武器を嫌うイル王だからこそこんなことができてしまったわけなんですよねえ。

ケイシュク「ならば 話は早いではないですか」

このセリフ気になる。ケイシュクはどうする気だったんだろう。見られなくても場合によっては…という含みを感じなくもないですが。

臨機応変な人間なので何パターンか展開を考えてそう?かも。

逃げたヨナに対して、

スウォン「…捕まえて下さい」

あくまでもそう言います。切り捨てる覚悟はしているけれど、積極的に死んでほしいわけではないという感じ。

2回目に読むと、残酷さ以上に、ケイシュクとスウォンが同じ方を向いているようで微妙に噛み合ってない印象の方が強く感じます。


ヨナが捕まってしまったところでハクが登場。スウォンは表情をほぼ変えていないけどさらに険しくなったような気も…?多分ここは想定内だったのではないかと。

ハク「イル陛下は どこにおられる?」

スウォン「ーー私が 先程 地獄へ送ってさしあげた」

えー??ヨナに言った時はそんな言い方してなかったでしょ?!ってなりました。ここ。

スウォン自身が気を引き締めているというか、後に明かされる通り「幸福に生きて死ぬつもりなんてない」と改めて覚悟した(自分も死んだら地獄に落ちるつもりでいるみたいな)から、というのも多分そうですが、私はハクの横顔を見て、ああ、ここでハクは深い闇を抱えてしまったんだな、と納得しました。

ヨナと違って放心することも涙を流すことももちろんできず、この瞬間にストレートに傷を負ってしまったわけですから。

(そう考えると91話「彼はとても大切な友人だった」に対する感想が、「ハク、やっと泣けたんだ」となったり…?元々の考えとか立場とかを抜きにしても、このシーンと91話を見るだけで、実はハクの方がヨナより後まで引きずっているというのが納得いきますね)


そしてミンスの矢によってなんとか隙を見つけて逃げた二人。

この時のヨナは見ているだけで痛く感じるほど人形みたいな目をしています。

ミンスは何も知らされてなかった様子。兵じゃないし複雑な立場だからなあ…。


ヨナ「私…… 宴の時……父上が泣いて喜んでいたのに 一言も言わなかったわ ありがとう……って」

あーっこれ12話に通じてますね(改めて読むと気付く)

ユンに助けられたことを当たり前と思うなと指摘されて素直に「ありがとう」と作中(多分)初めて口にするわけですが、多分こういうところで後悔したり成長したりしていってるんですね。


ハク「どこへでも行きますよ あんたが生きのびられるなら」

この一言によってあの長い冒険が始まるのが素晴らしい。

強くなっても、ただ正義感から動くというわけでもなく、ただ生きるために生きているみたいな泥臭さとか必死さを捨てていないのが好きです。

ハク「それが陛下への 想いの返し方です」

うん、伏線が凄い笑

これ、177話「聞こえましたけど」で出てくる、アヤメの言葉(「その人もハク様に想いを返してくれればいいのに」)と同じです。

177話を読んだ時は素敵な言葉ではあるけどなぜわざわざそんな表現をしたんだろう?と思っていましたが、2話に戻ってきて納得しました。

この言葉、単に恋愛に限った話じゃなかったんですね。特に親子愛とか主従関係にはぴったりだな、と。


その後見つかりそうになったところでミンスが兵を引きつけに出ていきます。

ミンス「姫様 どうかご無事で」

ここのコマのミンス、儚い美少年って感じがすごくしますね。

再登場まですっかり存在を忘れてしまっていたのですが、とにかく助けてくれた人がいたってことだけはちゃんと印象に残ってました。

彼に幸あれ。


第1話 感想&考察→ https://hana00000.blogspot.com/2021/05/1.html

第3話・第4話 感想&考察→ https://hana00000.blogspot.com/2021/05/34.html

感想&考察一覧→https://hana00000.blogspot.com/p/blog-page_23.html

2021年5月21日金曜日

暁のヨナ 感想&考察 第1話「皇女ヨナ」

このブログで書くべきか迷ったのですが、ハマったので書いてしまいます。
狭くて深いオールジャンルブログということで笑

たまに単行本最新話までのネタバレを含みます。
1,2話ごとに分けて書いていきます。

(ちなみに、伏線・小ネタまとめはこちら→https://hana00000.blogspot.com/2022/09/blog-post_21.html

ということでオッケーな方は暇つぶしにお読みください。(※暇つぶしにしてはあまりにも長い)




えー、結論から言いますと、思った以上にスウォン葛藤してない??ということに気づきました。
初めて読んだときには全く気づかなかったですが。




まずは1話。

全部読んだうえで思ったのですが、一番意味深な回ですね。最初なのに(最初だからこそ?)

冒頭の「赤い星が昇る」、105話その他で回収される伏線の言葉です。

その後のヨナと誰かの会話は考えるのも野暮なので今後に期待しておきます。

そして時系列的な冒頭へ。ヨナとスウォン、ハク、イル王の(表面上の)関係性がなんとなくわかったところでスウォンとヨナの婚約者の話。

ヨナが孤独であること(そしてそれに対してあまり疑問を抱かず生きてきたこと)、スウォンが結婚そのものを考えていないこと、ハクにヨナを託そうと思っている(?)らしいことがわかります。
さらにイル王がスウォンを拒否&これまたハクに託そうとしているという。

最初からなかなか濃いです。
190話前後で大体明かされる部分に繋がってます。

…と、ここまで全部読んだ方にとっては前提みたいなもの。

さらに気になった点に突っ込んでいきます。

その後のシーンでヨナを襲った何者か。
ここで助けてくれたのが(スウォンの護衛とかではなく)スウォンというあたり、スウォンに危害を加える可能性のない人物=スウォン派(?)の人間と思われます。
詳しくは書かれていませんが、あまり全員が全員まとまっているとも思えないので、その中でこういう事故が起こったのかなと。

ヨナを助けたあと、スウォンはダメ押しのように「ハクは婚約者なんでしょう?」と発言。
改めてヨナに今後の運命を言い聞かせているかのような...。
あ、でもちょっとだけヨナの「私スウォンとはいられない」ってセリフを素直に受け取ってそうでもある...。
こういう部分がスウォンの不思議な部分です。

そしてヨナの(ほぼ)告白&手を伸ばされるとスウォンは手を振り払います。
バシッって効果音に一コマ使われてます。
うーん、わからないですけどスウォンは本来こういうことする人じゃない気がするんですよね。
これ、実は相当心をかき乱されているのではないかと。
だって君さっきは自分からヨナに手を伸ばしてたじゃない、という。

その後の「貴女が急に女性に見えて困ります」といい、
多分本当にそれまで(半分意識的に?)子供として見ていたんだと思います。
主に、何にも勘付かずに生きていてほしい、という意味で。

「困ります」っていう表現が秀逸。
案外純粋に照れてる部分もありますし、これから犯行を計画しているのに心が揺らぎそうということでもあるかと。

彼がいるだけで 私は 最高に 幸せなのよ’

色々経験したヨナならこの言葉絶対に否定しますよええ。なんていうか、凄く女の子だったんだなって思う。この発想。
146、147話の間の 番外編 お大事に その2 で、ハクと2人だけじゃなくてみんながいるからいいんだと言ってますし。
当たり前ですが、人間、変なしがらみのない純粋な友達がいた方がいいんです。そういう意味で、四龍とはまた別に、ユンとかリリと出会えて本当に良かったんだと思います。(そういやその二人一番ヨナと年近いよね)


そしてXデー当日。
この後何度となく話に絡んでくる簪の初登場です。

タイトル候補として「花冠のヨナ」があったくらいなのでやっぱりかなり重要ということですね。

簪ばかりに気を取られそうになりますが、私はスウォンの「ヨナの髪(の色)が好き」発言の方が引っかかりました。

候補① 最後だから優しい言葉をかけている
候補② 本心

だと思ったのですが、候補②の方が厄介です。

信じているにしろいないにしろ緋龍王の生まれ変わりとしての髪だということは知っていそうですし、後々何度も「緋龍王は嫌い」的な発言をしています。

もし、こっちの方が最初で最後の本心からの発言だったら…なんか悲しいですね。


そこにハクが登場。

ハク「陛下が探してましたよ 姫様」

イルは何を言いたかったのでしょうか。
どうにも、今夜起こることをわかっていて、最後に改めて「スウォンのことは諦めろ」とか「何があっても武器は持ってはいけない」とか「元気で生きてくれ」とか言いたかったのではないかという気がしてしまいます。

その後ハクとスウォンの会話もしっかり描かれます。
スウォン、結局ハクのこと好きだよなあ〜と思わされます。

スウォン「護衛はハクでしょ」

小さな文字ですが最後にちゃんとそう言ってます。
いやあ、でもそれ以上は言わないんですね。ある意味信頼関係があるからなのか。


イルの部屋に行く途中、衛兵が一人もいないことに気づくヨナ。

ヨナの誕生日=大規模な宴会=いつもと違う(そもそも酔っ払い多)=計画的犯行にちょうどいい

ってこと???

ヨナの誕生日が選ばれた理由のほんの一角だけど見えてきたような…?という感じです。
いや、他にも事情あるんだろうけど、確かにちょうど良かったのかも、などとサイコパス思考をしてしまう状況ですよこれは。
その後の2話を見ても明らかに計画的なんですよ、うん。

16歳=成人という設定らしいので、ヨナが婚約・結婚する前に…というのもあっただろうし、スウォンは緋の病を発症する可能性があるからあまり悠長にはしていられないというのもあっただろうし、一方でヨナの成人までは待ってイル王の行動をきちんと観察しようというのもあったのかなと。考えすぎても仕方ないですがとにかく意味深!)

そしてヨナが部屋に入るとイルとスウォンのシルエットが。
イル王、ちゃんと立ってるところから倒れるんですよね。
ヨナはあの酔っ払い〜とか言ってましたが、寝込みを襲われてるわけじゃないんですよ。
イル王、多分状況をしっかり把握した上で逃げずに受け入れてます。
もしかしたらお互い全てを察した上で二言三言かわしてるかもって思ったり。
ほら、ヨンヒの手記からして、だいぶ昔に情報は入手してるのは確実ですし、城の衛兵がおかしい(自分の一番近くにいた人たちにも裏切られてる?)とかも気づいてそうですし。

そんなところで1話が終わります。
大筋を拾っただけなのにこんなに?という長さになってしまいましたが…。


※追記 ヨナの髪の色について。
結構漫画の表紙とかの絵だと赤紫っぽいんですよね。
だからこそ「暁」の色なのかなーなんて。夕方と明け方って微妙に空の色違うイメージ。


重要な伏線・小ネタまとめ:https://hana00000.blogspot.com/2022/09/blog-post_21.html



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